枇杷は、桃 桜 と同じ仲間のバラ科の常葉樹です。
3000年の昔インドでは、枇杷の木を 大薬王樹 枇杷の葉を 無憂扇 と呼んでいました。
大薬王木とは、最高の薬木のこと。 無憂扇とは、病を治し憂いを無くす葉 の意味です。
古くから枇杷の葉は、人々の病苦を取り除き、その薬効に最高の評価を与えられていました。
中国では、漢方薬として「枇杷葉散」「枇杷葉膏」の記録があり、
本草綱目のなかでは、「枇杷葉は胃腸の毒素を流し、湿疹できものを治す。足腰の痺れ痛みを取り除く」と記述があります。
日本には、仏教と共に入ってきました。
光明皇后に依って造られた「施療院」では、枇杷の葉温浴、温灸療法の医療活動が行われました。
仏教の寺では、布教と医療活動が行われたことから、枇杷の木は「病人を呼ぶ」と伝わりました。
反対にその効能を知る人は、枇杷の木は「医者要らず」と言い伝えました。
最近は、枇杷の葉のアミグダリンの抗ガン作用が注目されています。
枇杷の葉の蒸気が、腫瘍の動物実験で効果があったと報告されました。
枇杷の葉の温灸、温浴では、殺菌効果、血圧降下、血行、免疫力改善の効果が、得られます。
正に「憂いが無くなります」
私ごとですが
数年前飼っていたペットの体調が、悪くなり 突然の大吐血から「胃がん」と診断されました。
だいぶ進行していたようで、「積極的な治療が出来ない」と言われ、
胃の粘膜の保護剤を8日分頂き、家に連れ帰りました。
その日から、枇杷の葉の温灸を日に数度行いました。
完治が出来ないならば、
せめて「吐血して血塗れで息絶えないように」「苦し痛がることがないように」と念じながら、
温灸を続けました。
愛犬は、多少の吐血はありましたが、亡くなる当日まで愛想を振りまき、家族に愛されながら
夜中に私のひざ元で、苦しむことなく寝ったように、静かに旅立ちました。
大吐血から、1か月と1週間目でした。
獣医さんに報告すると
「大吐血の後、すぐに亡くなってもおかしくない容体で、1か月も頑張ったのはお母さんの手当のお蔭ですよ」 「人間なら、余命宣告から数年生きられたと同様です」とも言われました。
また、胃がんで亡くなった仔の母親で立つこともできなくなった老齢犬が、
温灸を繰り返すことで自力で立ち上がったことも書き留めておきます。
わたしは、枇杷の葉「無憂扇」の効能を広く知って頂き、
多くの方の「癒し」になることを、願っています。