痰湿体質   老廃物溜まっていませんか?

よぶんな老廃物がたまっている「痰湿」

滞りなく体じゅうをめぐり、体に必要なうるおいを補う水。水のめぐりがいったん滞ると、体にとって有害な物質へと変化してしまいます。それを「痰湿(たんしつ)」といいます。

痰湿の原因はさまざまですが、もっとも多いのは、胃腸を酷使するような食生活を続けているために、食べたり飲んだりしたものがうまく消化・吸収・排泄できず、「よどんで濁ったもの」が体の中にたまってしまう、というケースです。
(非常によどんで濁ったものを「痰濁(たんだく)」とも言います。)

痰湿舌

「よどんで濁ったもの」は中性脂肪コレステロールなどに変化し、それば血中に入り込み、血管にへばりつくと、血液の流れを邪魔します。

● 痰湿の舌  厚いベトベトした白色または黄色の舌苔がある。


出やすい不調とトラブル

痰湿の女性

余分な水分により、

  ・むくみ
  ・下半身が重い
  ・肥満または水太り
  ・肩凝り、頭重感
  ・体が重く、だるい
 ・吐き気
  ・めまい  などがあらわれます。

また溜まった老廃物「痰湿」が外に出ようとするため
     ・ニキビ、吹き出物
     ・痰、口が粘る
     ・おりものが増える   などもあります。

また、痰湿タイプの人はおいしいものに目がなく、長年の食生活の影響で胃腸の働きが弱ってることが多く、胃がムカムカしやすく、舌にべったりとした白い苔がつくのも特徴です。

健康診断では「高脂血症」「糖尿病」を指摘されてしまうことも。
加齢とともに胃腸の消化・吸収力が鈍ってくると、さらに体内に「余分なもの」がたまりやすくなり、血液ドロドロ度が悪化する可能性があります。



おすすめの食事

● 主食はあとにして、野菜を先に食べる食生活を
余分なものをためないようにするためには、食事の全体量お酒の量を減らすことが何より大切ですが、毎日のこととなるとなかなかうまくいかないもの。そんなときには、満腹感もあり、カロリーとして吸収しにくり食べ方を知っておくと便利です。
コツは、おひたしやサラダ、酢の物など、あっさりとした野菜料理から先に食べること。
食事の前にまず温かいお茶を一杯飲むのもいい方法です。
その後にご飯や主菜をよく噛んで食べるようにすると、食べる量も自然に減っていきます。

痰湿 食材1

● 低カロリーで食物繊維の多い食品がおすすめ
余分なものを体から排出するためには、甘いものや油っこいものは控えて、野菜中心あっさりとした食事にするのが基本。

特に、余分なものを排出しながら、血液をサラサラにしてくれる、昆布わかめたけのこごぼうレタス白菜大根玄米ハトムギ海藻などは多めにとるように心がけましょう。

代謝を高めてくれるスパイス類や、余分なものの排出効果を高めるも積極的に利用して。



おすすめのお茶

ウーロン茶、凍頂烏龍茶、東方美人茶、プーアール茶、はと麦茶、岩茶 など



ツボ

  • 陰陵泉・豊隆

     陰陵泉(いんりょうせん)
    ひざの内側にあるツボ。くるぶしから手を上に滑らせ、親指が止まったところ。

    水分代謝を高めて、むくみを取る働きがあります。

    少し強めに押したり、さすったりして刺激して。



      豊隆(ほうりゅう)
    外くるぶしと膝の中間にあるツボ。

    体に滞った老廃物を出す作用があります。
    左右の親指を重ねて少し強く押して。

  • 中脘

     中脘(ちゅうかん)
    みぞおちとおへその真ん中にある。

    胃腸の機能を高め、代謝アップの要となるツボ。

    両手のひらを重ねてゆっくり押して。

    太白

     太白(たいはく)
    足の親指の根元にある骨のすぐ後ろにあるくぼみ。

    消化器の既往を助け、水分代謝をよくするツボ。

    指先で強めに刺激します。

※合わせて、足三里のツボも刺激することによりさらに代謝up!



生活アドバイス

● 気候に応じて食生活を調整する
このタイプは、湿度の高い梅雨時低気圧が近づいてきたときなどに体調を崩しやすい傾向があります。体が重い、肩がこる、などの症状を予防するためには、湿気の多い時期や台風の季節には、特に食事に気をつけ、腹八分目を心がけることが大切です。

痰湿 生活アドバイス

また、水分のとりすぎはそれだけで体調を崩す原因になるので、しょっぱいものは控えて、のどの渇きを予防するようにしましょう。



● 入浴とちょっとした運動を毎日の習慣に
発汗は、体に溜まったよぶんな水分や老廃物を出す有効な手段です。
できれば、じわりと汗をかくようなスポーツがよいのですが、時間がない場合には、エスカレーターはやめて階段を使う、夕食の後に散歩をする、家でも簡単にできるダンベル体操を続けるなど、毎日の空き時間を利用した運動を。

そして、夜はゆっくりお風呂につかり、たっぷりと汗をかくようにしましょう。



 


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