春養生 

春は三寒四温という不安定な気候で、自律神経のバランスが崩れやすくなります。

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さらに年度替わりの春は、新入学・ 人事異動など環境の変化によるストレス・神経疲労などもおこしやすいです。

中医学では、春は『』の季節です。『肝』は血液の調整や新陳代謝・ 精神や感情の機能調整などの働きがあります。つまり春は、精神と深いかかわりのある肝がダメージを受けやすいため、 他の季節にくらべて、ストレスがたまりやすく、不安を感じたりイライラしたり、ちょっとのことで腹が立つ、 やる気が出ない、落ち込むなど情緒不安定になりがちです。また、肝の経絡である目に影響がでて、目の充血・ 眼精疲労などの症状もあらわれやすくなります。

そして、ストレスによる症状は『肝』の疾患と考えられていますので、あなたのストレス度をチェックしてみて下さい。



ストレス度のチェック

 

ストレス度の点数の高かった方も低かった方も、春は『肝』を養い、気の巡りを良くして、 こころと身体のバランスを整えていきましょう。

 

食養生

毎日の食卓に、気血を養い、巡りをよくさせる食材をたっぷり取り入れましょう。

 



<気の巡りをよくさせる食材>

 

セロリ、春菊、シソ、ニラ、三つ葉、香菜など

香りの強い野菜や柑橘類、イカ、タコ、

カキ、アサリ、シジミ、陳皮、ミント、菊花など

 



<気血を養い、自律神経の働きを良くする食材>

 

豚や鳥のレバー、ナツメ、プルーン、クコの実、竜眼肉、金針菜など

 



<鎮静・睡眠作用のある食材>

 

ユリ根、蓮の実、金針菜、ラベンダー、カモミールなど


生活面の養生法

 早起きして散歩しましょう!

  『春眠暁を覚えず』ということわざにもありますが、春は早起きがつらくなる季節。 朝起きたときに、副交感神経から交感神経に切り替わるのですが、春はこの切り替えが不安定になります。 ですので、早起きをし、散歩をするのがおすすめです。

「風」のいたずらに注意!

  春は強い「風」がよく吹くため、少しあたたかくなったからと、 いきなり薄着をしてしまうと風邪をひきやすくなるので気をつけましょう。

できるだけリラックスできる時間をもちましょう!

  先ほどのストレス度チェックで17点以上の方は、 とくに 生活の中に、ゆとりと楽しみを取り入れて下さい。


漢方でのストレス改善法

 

漢方では、個々の体質・症状によって主に3つのタイプに分かれます。

① 肝気鬱結タイプ

  精神的なストレスが原因で、『肝』を働かせる気の流れが停滞したため、疏泄作用が低下した状態
症状 イライラ、怒りっぽい、胸のもだえ、腹部の膨満感、高血圧、月経痛など
対策
 
肝の疏泄を良くして気の流れをスムーズにする漢方薬を用いて下さい


② 肝血虚タイプ

  心身の過労や胃腸障害・虚弱体質などが原因で『肝』の血液が不足した状態
症状 目や肌の乾燥、顔色が悪い、胃腸が弱い、貧血、下痢、経血量が少ないまたは閉経、めまいなど
対策
 
不足している肝の栄養分(血液)を補う漢方薬を用いて下さい


③ 肝腎陰虚タイプ

  ストレスや疲労、慢性病などが原因で『肝と腎』の陰液がともに消耗し、不足した状態
症状 目の疲れ、耳鳴り、のどの渇き、手足のほてり、足腰のだるさ、不眠、寝汗など
対策
 
肝と腎に栄養分を与える漢方薬を用いて下さい




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