よもぎ蒸しスタイル枇杷の葉座浴 花粉症緩和ヒートショックプロテイン

花粉症アレルギー反応緩和にヒートショックプロテイン

 

 

大気汚染や食生活の変化が花粉症を増やす要因に?


花粉症の中でも代表格のスギ花粉症は、1970年代半ば以降から患者数が増え始めました。
これは、戦後の経済復興を目的に、国がスギの植林を積極的に進めたことが要因と言う説もありますが、そう単純に結論づけられません。
車の排気ガス(ディーゼル)が花粉症の発症を促すことを証明した研究結果も出ていますし、一方で、食生活の欧米化により動物性脂肪を多く摂るようになったことで、花粉症も含めたアレルギー反応が身体の中で起こりやすくなることもわかってきています。

花粉症対策は、花粉を寄せ付けないことが第一ですが、生活習慣の見直しなどで、免疫の過剰な炎症反応をできるだけ抑えるようにすることも大切です。


3症状を軽くする生活習慣とは?

花粉症の発症や重症化の要因はさまざまで、複数の要因が複雑に絡み合っているため未だ明確になっていません。しかし、身体の炎症反応を抑えるのに役立つとされるいくつかの研究報告があります。

入浴で免疫バランスをとる

お風呂もいいけど、枇杷の葉座浴もいいですね!

 

体に熱が加わると、細胞はそれをストレスと認識し、防御するための特殊なプロテイン「ヒートショックプロテイン(HSP)」を産生します。HSPは細胞の修復作用新陳代謝の促進のほか、アレルギーを引き起こす物質(例えば花粉)への過剰反応を抑えるよう免疫機構のバランスを整える作用も期待されています。

入浴と花粉症の症状低減との直接の相関を示すデータはまだないものの、こうしたHSPの諸作用を考えれば実践する価値はアリ。HSPは体の臓器や器官内の温度を指す深部体温が38℃程度のとき、約3割産生量が多くなることがわかっています。入浴で深部体温を38℃まで上げるには、40℃の湯温で15〜20分間を目安に、湯船につかりましょう。

腸管免疫に注目

身体の免疫を担っているのは主に白血球中にある免疫細胞。皮膚など身体の表層に常駐している細胞もありますが、多くは血流にのり全身を巡っています。

臓器別でみると、免疫細胞が多く存在しているのが「腸」で、全身の6割以上の免疫細胞が集中していると言われています。これを「腸管免疫」といいます。ここ数年、腸を健康にすると花粉症に良いと言われていますが、それは腸管免疫の働きが、全身の免疫力に影響することがわかってきたからです。

腸管免疫を高める基本は、何といっても便秘をしないこと。便秘をすると不要物が長く体内に滞留するため、腸に悪影響をもたらす(悪玉菌)毒素(インドールなど)が増え、免疫細胞を消耗させてしまいます。

腸内環境を整える対策

  • 発酵食品を食べる(ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、納豆など)
  • 食物繊維を摂る(野菜、豆類、キノコ類、海藻など)
  • 水分を十分に摂る(1日2ℓ程度を目安に)
  • 適度な運動(腹筋、ウォーキングなど)
  • 体を冷やさない

オメガ3で炎症を抑える

食事で摂る脂肪には、脂肪酸と呼ばれる成分があり、大きくオメガ6系脂肪酸(以下 オメガ6)と、オメガ3系脂肪酸(以下 オメガ3)に分けられます。

オメガ6は牛肉、豚肉、鶏肉といった獣肉に多く含まれていますが、過剰に摂取すると身体の中で炎症反応が起こりやすくなることがわかっています。

一方、オメガ3は魚介類や野菜に多く含まれ、炎症反応を抑えるよう働きます。
オメガ3にはEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)α―リノレン酸などの成分が含まれており、これらが体内に入ると、細胞膜や、ヒスタミンなどの化学伝達物質の中に取り込まれます。細胞膜に取り込まれると、膜が安定して細胞の炎症が抑えられ、化学伝達物質に取り込まれると、物質の構造が変化して、炎症を起こす作用が低下するとされています。

オメガ6もオメガ3も、身体に必要な必須脂肪酸なので、肉も魚も食べることが健康には大切です。
しかし肉類に偏った食生活は、花粉症をはじめアレルギーが起こりやすい体質をつくるもとに。下記を参照に、オメガ3を意識した食事を心がけてみましょう。

心がけたい油脂

  • EPA:イワシ、サバ、サンマ、マグロ、サケ、サワラなど
  • DHA:マダイ、マグロ、ブリ、アジ、ウナギなど
  • α-リノレン酸:しそ油、えごま油、亜麻仁油、海藻類など

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