温熱療法とは 温熱療法とは 病人の身体を暖めたり冷やしたりする温度刺激で、古代より行われている物理療法の基本的要素の一つです。その中でも温熱療法は最も人間の歴史となじみが深く、日光浴や温泉浴などの日常的なものから、温熱の熱源として光線、電気(高周波、超音波など)を使用するものまであります。温熱療法の中の一つである温泉療法は、症例として紀元前500年頃からギリシアで行われるなどの記録も残っていますが、科学的に研究されるに至ったのは18~19世紀になってからです。温熱療法は、次の様に定義されています。 熱、電磁波、超音波等のエネルギーを生体に供給し、最終的に熱エネルギーが生体に加わることで、循環の改善や疼痛の軽減、リラクセーションなどの生理的反応を引き起こす治療法。 温熱療法を分類すると以下の様に分かれます。 温熱療法の分類 乾熱式→赤外線治療器、光線治療、ホットパック、サウナ、湯たんぽ 湿熱式→温泉療法、ホットパック、蒸気浴、気泡浴、パラフィン浴 転換熱→極超短波治療器(マイクロ波治療器)、超音波治療器 温熱療法効果 疼痛の緩解打撲、捻挫等、外傷後の痛み、慢性関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、肩関節周囲炎、術後の痛み、筋肉痛、腱鞘炎、各種神経痛等。 筋スパズムの緩解筋疲労や疼痛による二次的筋スパズム。いわゆる肩こり等。 中枢神経麻痺による筋痙性の緩解 局所の浮腫軽減 血行改善 理学療法施行の前処置、関節拘縮に対する矯正、瘢痕組織の軟化、低周波通電前の皮膚電気抵抗の低下、運動療法・牽引療法の前処置等。