低体温と熱中症

湿度が高くムシムシした時期にも熱中症を発症する方がいます。
もっとガンガン暑くなると「熱中症」にならないよう気遣うのですが、「このくらいでは?」と侮っていると危ないです。
特に野外での運動の際は要注意です。

体力があると自負していられる方で熱中症発症!その原因は、低体温かも???

 

 

貴妃座浴のサロンでお客様に「低体温と熱中症」のお話をしていると
「え~~!その通りです!元から低体温で、先日ゴルフ場で熱中症になりました!」
ohh!!!「まるで!黙って座れば、ピタリとわかる!」占い師のようでした。

 

 

 熱中症は人体のホメオスタシス機能(恒常性維持機能)の低下によって引き起こされる。ホメオスタシス機能とは、常に人体を同じ状態に保とうとする働きのことだ。人は外部環境の変化に応じて、体温のみならず、心拍や血圧などを一定の範囲内にとどめることで生命を維持する。
ところが、熱中症では気温の上昇に対し、この機能がうまく働かず、体に変調をきたす。
もともと体温が低いと、このホメオスタシス機能は活発に作用しない。そのため熱中症にかかりやすくなる。

 実は低体温が体に及ぼす悪影響は、これだけではない。

 

1.体内酵素が活性化しないため、消化やエネルギー代謝に多量の酵素が必要になる。酵素が不足がちになると、消化に使われる率が高まり、その分、代謝に回る分が減少する。代謝が落ちることで細胞組織の形成や再生、修復能力が低下する。

 

2.体内が低酸素状態に陥り、細胞内のミトコンドリアに酸素が十分に供給されない。よってエネルギー生成能力が低下し、元気がなくなる。

 

3.腸の蠕動運動が弱くなる。腸内細菌のバランスが悪くなり、消化、吸収の妨げとなる。

 

4.免疫力、特にリンパ球の働きが鈍る。体内に侵入した病原菌に対する抵抗力が弱まり、病気にかかりやすくなる。

 

5.基礎代謝が低下する。筋量が少なくなり、さらに代謝が落ちて低体温に陥るという悪循環が生じる。

 

6.消化、吸収力が低下するため、サプリメントや薬を摂取しても、その効力が弱まる。

 近年の日本人は低体温化の傾向にあると言われている。
その原因は、ひとつに高齢化がある。年齢を重ねると基礎代謝が低下し、それに伴って体温が下がるため。

 

 

しかし、もうひとつ見逃せないのが若者の体温低下だ。

「外で遊んだり、体を動かす機会が少なくなっているため、昔に比べると汗をかかないし、筋量が少ない。
子供の体温は成人より高いのが一般的ですが、体温の低い子供も増えてきていますここ数年、熱中症が問題視されるようになったのは、温暖化の影響による異常な夏の暑さに加え、日本人の低体温化も関係している。

 

 では、低体温を防ぐためには日頃、何をすべきか。

 

 

1.年齢に応じた適度な運動をする。運動することで体内の熱をあげ、汗腺機能を働かせる。かと言って、高齢者の場合はあえて走ったり、ハードな運動をする必要はない。立ったり、座ったりするだけでも筋肉は使う。効果的なのはストレッチ運動。筋肉をやわらかく、関節を広げることで体のバランスを保ち、転倒によるケガ防止にも役立つ。

 

2.睡眠を十分にとる。疲労がたまると体の機能は低下する。また睡眠中の発汗を促すことも重要。寝る前には水分を補給し、とりわけ体表面の血液循環を高め、熱を発散(=発汗)させる。

 

3.栄養をしっかりとる。特にカボチャ、ニンジンなどに含まれるビタミンEは血流改善に有効。代謝をあげるには、豚肉、玄米などから摂れるビタミンB1も良い。脂肪を燃やして熱量をあげるにはカプサイシン(とうがらしなどに含有)を摂る。筋量を回復する上でのたんぱく質も大切。

 人は普段、体温を意識して生活することが少ない。体温を測るのは風邪を引いた時くらいだろう。

したがって低体温であることに気づかず暮らしているケースが少なくない。
体温を日々、同じ時刻に計測することをお勧めます。
体温は一般的に午後2~5時頃が高く深夜は低い。
一定の時刻に測ることで自分の体温の変化に気づき、いち早く対処できる。

 

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