むくみとは・・・
一般的には、むくみの原因は、水分の取りすぎや、塩分の摂りすぎといわれます。また長時間座ったまま、立ったままなどの同じ姿勢での仕事や作業などによる疲労や寝不足なども、むくみの大きな原因となります。しかし、その原因はさまざまで、一過性のむくみもあれば、内蔵疾患など病気が原因のむくみもあります。
注意することは、「いつものむくみかな?」と安易に考えずに、状態が続くようでしたら、病気からくるむくみもありえますので、病院で検査をすることも重要です。
むくみの症状があらわれる病気は主に、高血圧症、心臓病、心不全、腎炎、ネフローゼ症候群、肝硬、などです。むくみは体内機能の低下を教えてくれる体の注意信号です。軽くみないで、きちんと治療しましょう。
むくみの原因
原因 | 解説 |
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インスタント食品などの塩分のとりすぎ | 塩分の影響で細胞の浸透現象で血管の外に水が染み出してしまうというイメージです |
座りっぱなし、立ちっぱなしなど同じ姿勢で長時間いること | 水が一定のところに溜まってしまうイメージです。 ちなみに夕方足がむくむのは夜になるとだんだん重力で水が足のほうにたまってくるから、朝、顔がむくむのは重力で水が全身に均等に分配されるからです。むくみのメカニズムは意外と単純です。 |
冷え、血行不良など | 冷えは、血流を悪くしますし、筋肉の疲れやストレスなどによる、筋肉の緊張は血行不良を引き起こします。 |
運動不足を含む新陳代謝の低下 | 運動不足では、筋力はもちろん筋肉量も低下します。すると基礎代謝も下がり、新陳代謝が悪くなるということです。 |
ホルモンの影響 | 女性は、生理が始まる前の一週間ぐらい、ホルモン濃度の関係でむくむ人が多いです |
ビタミン、ミネラルの不足 | 特にカリウム、カルシウム、マグネシウムなどの不足が、むくみに影響します。 |
むくみ要因の病気
種類 | 原因 | 解説 |
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心臓病 | 心不全に伴う心臓性浮腫 | 心臓から全身へ血液を送り出すポンプの力が弱まるため、余分な水分(血液)は肺にたまってきます。肺にたまった余分な水分は静脈のうっ血を起こす為、足にはむくみ(浮腫)を生じます。 |
腎臓病 | 腎炎・腎不全に伴う腎性浮腫。 | 腎臓病ではタンパク質が尿中に過剰に排出される結果、血液中のタンパク質(特にアルブミン)が減少する低タンパク血症が原因。 |
肝臓病 | 肝硬変に伴うもので{肝性浮腫}、腹水を伴うことが多い。 | タンパク質合成の低下の結果、低タンパク血症が起こり、血液中のタンパク質は水分を血管の中に留めておく磁石のような働きを持っています。低タンパク血症では磁石の力が低下する為、細胞外へ水分が移動しむくみ(浮腫)を起こしやすくなります。 |
内分泌性浮腫 | 代表的なものに甲状腺機能低下症に伴う硬い浮腫があります。 | 甲状腺機能低下症も女性に多く見られる病気です。甲状腺機能低下症そのものでも特徴的なむくみ(浮腫)を生じますが、二次的に起こってくる心不全が原因のことが多いようです。中・高年の女性のむくみではこの病気を忘れてはいけません。 |
栄養障害性浮腫 | 栄養障害によるむくみは塩分の摂りすぎや栄養不足、暴飲暴食が原因 | 食事が取れなくなり血液中の蛋白質が低下した状態の時に起こります。 |
薬剤性浮腫 | まれに薬の副作用によることがあります。 | ステロイド・風邪薬や漢方薬などを服用した後にむくみが生じることがあります |
妊娠に伴う浮腫 | ホルモンのアンバランスの為におこることがあります。 | 黄体ホルモンや卵胞ホルモンの影響で、だれでもむくみやすくなります。 |
特発性浮腫 | 中年女性に多い。(良性のことが多い。) | 上記のいずれでもない原因不明の浮腫。 |
むくみチェック項目
- むくみが一日中持続する
- むくみが何日も続いている
- 急に体重が増えた
- 顔やまぶたがむくむ
- 尿の出が悪い
- 坂道や階段で息が切れる、疲れやすい
これらの症状があれば医師の診察を受ける必要があります。逆に、ふだん健康な人が、夕方にむくみが強くなるが一晩横になり翌朝になるとむくみが消えている 場合には心配は少ないといえます。
むくみの予防法
ふだんの生活の中でのむくみ(浮腫)予防・解消法
1 | 足のマッサージをする | 足の筋肉ととくにふくらはぎをマッサージをすると血液の循環を改善します。 |
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2 | お風呂などで暖める | お風呂・半身浴などが効果的です。 |
3 | 地長時間同じ姿勢をとらないでこまめに体を動かす | 同一姿勢でいると血行とどこおおりむくみの原因になります。 |
4 | 足枕 | 下におりていた足を上げるため、デスクワークの多い仕事ではある程度の効果があります。 |
5 | 運動をして筋肉、基礎代謝を上げる | 土踏まずを刺激して、足全体も動かすので血行が良くなります。 |
日常の生活の注意事項
- 外出時には靴はかかとが低く足先が開ける大きめなものにし、ハイヒールはできるだけ避ける。
- 帰宅後は足指を広げて血行を良くし、足を高く上げて休めましょう。
- 風呂ではお湯と水のシャワーを交互に当てると血行を良くすることができます。
- 就寝前には顔と同じように足もマッサージし、寝てからは足に枕を置いて足を高くしましょう。
- 水分をとりすぎないようにしましょう。
- 適量をこまめにそしてあまり冷たいドリンクは避けましょう。
- ビール等のアルコールは、利尿作用があり血液の濃度が高くなりカラダは水分をためこもうとしますので飲み過ぎは注意です。
- 塩分のとりすぎに注意
- 塩分の多い食べ物を多く摂取すると体内の塩分の濃度が上がりバランスをとるためにカラダは水分をためこもうとします。
- 加工食品やファーストフードやコンビニ食品、スナック菓子などは塩分が多いので注意が必要です。
- 過敏なダイエット(ダイエットなどにより食事の量を極端に減らしたり偏食することでむくむ場合があります。
リンパの流れが滞りやすい箇所をマッサージしましょう
- 腋の下
- 足のつけ根
- 膝の裏
リンパ腋は「リンパ管」を流れ、リンパ管は「リンパ節」と呼ばれるジョイント部分に集まり、心臓へと流れるのですが、このジョイント部分にあたるのが、腋の下、足のつけ根、膝の裏です。
朝の顔のむくみ予防
就寝前に顔や頭のマッサージをする | 首の耳の下→リンパのあたりをもみほぐす→アゴ→ほっぺた→おでこ→額の上の方からマッサージします。つまんでひっぱるを繰り返すのもいいです。最後は頭をマッサージ。 | 効果を実感できないかもしれませんが、目を使う仕事をしてる人は、頭がこっていることが多く。顔全体の血行が良くなり、夜水分が移動してきても、停滞してむくむということが少なくなります。 |
むくみを予防する栄養素
栄養素 | 解説 | 食材 |
たんぱく質 | 血液中のタンパク質は、水分を血管の中に留めておく働きがあり、低タンパク血症になると、細胞の外へ水分が移動するため、むくむのです。 | 大豆、玄米、豆腐、みそ、そば、納豆 卵・ごま・しいたけ・酵母・小麦胚芽 |
ビタミンB群 | ビタミンB群は、カラダにエネルギーを供給し老廃物を回収する新陳代謝に働くビタミンです。特にビタミンB6は、タンパク質の代謝にも関わるので、不足しずきると、タンパク質がスムーズに合成されずむくみの症状が出ると言われています。 | 胚芽米や玄米、豚肉、うなぎ、大豆・大豆加工品 ビタミンB2は、レバー類、チーズ、納豆、うなぎ ビタミンB6は、牛レバー、カツオ、マグロ、サケ |
カリウム・ マグネシウム |
カリウムは、血液中のナトリウムとバランスをとって、余分な塩分を尿として排出するようにコントロールします。またマグネシウムもビタミンB群と同様にタンパク質の合成に関わっていますので、不足するとむくむことがあります。 | カリウムはスイカ・バナナなどの果物、野菜、キノコ、豆類、海草類など マグネシウムは、のり、わかめ、アーモンド、大豆など |
クエン酸 | 体内の新陳代謝を活発にして血液やリンパ液の流れを促すと言われています。 | 梅干やレモン、グレープフルーツ、リンゴ、お酢などに多く含まれます。 |
他にも、血液の流れをよくするビタミンEや鉄分、マグネシウムの働きに関わるカルシウムなど、様々な栄養素・成分が関わっていますから、幅広い食べ物から様々な栄養素・成分をとれる食生活が基本と言えます。