食養生 瘀血体質

瘀血体質
  「血」の循環不暢の状態を指します。
 栄養は皮膚や関節、四肢末端に届かず、新陳代謝は低下し身体には老廃物が溜まりやすくなります。
この事から肌色は暗く、関節痛や手足の冷えなどが現れます。
中度以上の肥満には「お血」が絡んでいると考えられます。
肥満によって、高血圧・半身不随・虚血性心疾患・痛風・糖尿病など年齢に関係なく現れます。
陰虚内熱、化源不足、新血が不生などで、やせ衰えることもあります。
「お血者」はガンなどの悪性腫瘍や心筋梗塞、中風、下肢の静脈瘤などの血管疾患また、
慢性肝炎や肝硬変を起こしやすいです。
女性では子宮内膜炎や子宮筋腫、生理痛、月経困難が起こり易くなり、経血は黒い塊状が見られます。

飲食養生
1. 活血化お効果のある飲食、寒涼食を避ける。
   「お血体質者」では少量の飲酒は良く、酒には「活血作用」があります。
  ただし、肝臓に傷をつけますので量には注意を要します。
  ワインや日本酒が良く、「活血化お作用」を持ちながら肝臓に対しての悪影響は少なく女性に適しています。
  日本酒の卵酒もお勧めです。

2. 「活血化お作用」のある飲食を選ぶ。
  ・ 果物類ではサンザシの実がいいです。
    「お血」が絡む肥満や慢性の心脳血管疾患の調整養生に効果あります。
    金柑には「活血作用」はないが、肝機能を高める作用があります。
  ・ 青物野菜では、温性で活血作用を持つニラ・玉ねぎ・ニンニク・桂皮・生姜が良く、
    特に冬の季節や陽虚が絡む「お血体質」に適合します。
    ただし、多食は目ヤニや眼精疲労を誘発しますので、
    特に高齢者や春夏季節の多食には注意してください。
    涼性の「活血作用」をもつのではレンコン・キクラゲ・タケノコ・茄子・こんにゃく芋などがあります。
    これらは夏季や湿熱、陰虚内熱が絡む「お血体質」に適合します。
    ただし、血脈は喜温悪寒の特徴を持つので、大量摂取は良くなく、これらには温性の食物と配合して食べて下さい。
  ・  きのこ類は養肝護肝の作用や防癌抗癌作用を持ち、「お血体質」に大変適合します。
  ・  水産類ではカニやナマコがあります。
     カニは外傷後の「お血」の消散に適しています。
     ナマコは「お血体質者」のしわ枯れ形態や皮膚乾燥に有効です。
  ・  黒砂糖・日本酒・甘酒・ワインなどは女性の「お血体質」の改善に最適で、
     産後、生理痛、経血黒褐色、月経血塊多、月経遅延などの状況下で最適です。
  ・  酢は血管の保護軟化に良く、中高年の「お血体質」の心疾患・脳疾患の傾向のある人には大変良いです。
  ・  菜種油は「活血」の作用がありますが小毒があるので注意を要します。
    この他に玫瑰花(まいかいか)や茉莉花(まつりか)の茶は疏肝理気させて「活血化お」の効能を持っています。
    蜂蜜を加えるとさらに良いです。

3. 禁忌として「お血体質」は寒冷、氷菓子などは一切避けて下さい。

おすすめ食材
 ニラ・玉ねぎ・ニンニク・ラッキョウ・桂皮・生姜・レンコン・黒キクラゲ・
竹の子・茄子・なずな・桃・油菜・黒豆・青魚・カニ・ナマコ・黒砂糖・酢
日本酒・ワイン・金柑・柚子など

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